なにげに医療費が年々上がっていることに気付いていますか?

 

ここ数年で医療費の自己負担額がかなり値上がりしていることをみなさんご存知でしょうか?

 

まず所得区分の法改正。

健康保険で医療費がかかった時に、「いくら以上医療費がかかったら高額療養費として払い戻し」を決める「所得区分」というのがあります。

所得に応じて、70歳未満は3段階の区分、「A:150,000+1%円」の人と、「B:80,100+1%円」の人、「C:35,400円」で済む人とに分かれていました。

平成27年1月、この所得区分がA・B・Cの3段階からア~オの5段階になりました。

 

厚生労働省HPより

 

高所得者の負担が大きくなり、今まで最も高くて「A:150,000+1%円」だったのが、「ア:252,600+1%円」まで自己負担額が上がっています。

 

厚生労働省HPより

 

そして平成28年4月から段階的に値上がりした入院時の食事代は260円から現在460円に。

食事代460円ってどんないい食事が出るんかいとツッコみたくなります。

 

平成29年8月には70歳以上の一部の自己負担上限額が上がりました。

そして、平成30年8月からは70歳以上の3割負担の人(いわゆる高所得者)の自己負担上限額がこれまでなかった3つの区分に分かれるようになりました。

所得の高い高齢者からも所得に応じた自己負担を負わせようということです。

 

厚生労働省HPより

 

厚生労働省HPより

 

70歳以上75歳未満も今まで1割負担だったのが段階的に2割負担へと切り替わっています。

この調子で行くと後期高齢者医療保険もいずれは2割負担、いや3割負担になりかねません。

このような情勢の中、健康保険の制度を上手く利用し、「賢い医療消費者」になりませんか?

 

 

あれこれ制度説明に入る前に、私個人が推奨する自衛手段として3つを先に書いておきます。

 

(1)正しい確定申告を行いましょう。

使える控除はどんどん使い、課税額を減らしましょう。非課税世帯になったらこっちのものです。

医療費の自己負担上限額は課税世帯・非課税世帯では大きく変わります。非課税世帯になれば入院時の食事代も安くなります。

→収入がなくても申告は大切

 

 

(2)認定証は必ず取得しましょう。

認定証とは自分の自己負担上限額を示す「所得区分」を証明する書類(ハガキ大の証書)です。

病院の窓口で認定証を提示しておくと、自分の自己負担上限額以上の額を請求されることがなくなります。

70歳以下でも、70歳以上でも、認定証は持っておいて損はありません。少なくとも入院時には必ず取得しましょう。認定証は入院だけでなく外来でも使えます。

払い過ぎた医療費は高額療養費として後から還ってきますが、最初から窓口での支払い額を安くしておいた方が何かと気持ちが楽です。

限度額適用認定証

 

 

(3)何か医療助成制度が使えないか、ときどき市町村の情報をチェックしましょう。

難病患者、障害者、ひとり親世帯など、特定のカテゴリーに当てはまる患者さんには医療費助成制度があります。

しかし多くの制度は、「あなたはこの制度の対象者ですよ」と知らせてはくれません。

また、急な制度改正により、途中から制度の対象者になったり、また対象者から外れたりします。

例えば、岡山市では以前65歳以上70歳未満で独居・非課税の場合、医療費の自己負担が3割ではなく1割になる医療費助成制度がありました(現在廃止)。

また、身体障害者手帳・療育手帳を持っていると医療費の自己負担が3割ではなく1割になる医療費助成制度(心身障害者医療費助成制度)もありますが、かつては身体障害者手帳1・2級だけだった対象者が3級に拡大しました。平成24年10月のことです。

しかしこの制度改正は、身体障害者手帳3級所持者全員に岡山市から通知されることはなかったため、今でも自分が制度の対象になっていることを知らない身体障害者手帳3級の患者さんが多くいらっしゃいます。

こうした医療費助成制度は市町村独自のものも多く、制度内容、対象者もまちまちです。

ですので、

 

 

(4)医療費のことで疑問があれば、病院の職員、市町村の窓口に聞いてみましょう。

いざ窓口で医療費の話をするのは気後れするかもしれませんが、ネットや市報などで字面で読むより言葉で聞いた方が分かりやすかったりします。

相談先は、医事課、医療相談室、お住まいの市町村の健康保険の窓口、福祉事務所などがおススメです。

(岡山市では居住区(中区・北区・南区・東区)に関係なく、どの区役所・福祉事務所を利用することができます。)